エアーバンド受信(航空無線)は航空ファンに人気があるだけでなくラジオ無線の中でも人気の受信ジャンルの一つです。航空会社をはじめ航空局、パイロットや航空関連会社では常にモニターされています。パイロットと管制官との会話を聞くことで自分が憧れの大空に一歩も二歩も近づいたことを実感させてくれます。まずは受信機を用意、あとで詳しく説明しますがここではアルインコのDJ−X7とアメリカ直輸入のAIR−SCAN SP−125をご紹介します。エアーバンドお買い上げの方に差し上げる空港の周波数リストでモニターしたい空港の周波数を選んでください。空港無線は空港周辺のみでモニターできるように出力が限定されているので日本全国何処の空港でもモニターできるわけではありません。半径3−40キロ以内で障害物がなければ問題ありません。外部アンテナを使えばさらにモニターできる範囲が広がります。パイロットハウスはJR秋葉原駅近くにありますが屋上にアンテナを立ててあるので羽田をはじめ成田空港もらくらく聞くことができます。ロットアンテナのハンデイタイプエアーバンド(当店で好評販売のMR−318、9,800円)でも障害物のない屋上では羽田空港がモニターできました。空港に近くなればなるほど感度はよくなり地上管制(滑走路など地上にいる航空機の管制)などもモニターできます。一番よく入るのは空港にはいってくる航空機を管制するアプローチコントロールです。高度2−3000メートルを飛行している航空機との交信ですからかなり距離があってもモニターできるわけです。エアーバンドを購入したら、まずは受信可能な空港のTWRと書かれている周波数を受信機に入力してください。この周波数は離着陸のために滑走路に出入りする航空機に指示を出す部署です。この周波数が入りにくい場合はAPPの周波数に変えてみてください。初めは交信がすべて英語なので(世界共通)とっつきにくい印象があるのも事実ですが、航空無線に使われる英語はある程度決まっており、その中の基本的なものさえ押さえておけば大丈夫です。ここで管制で使われる各部署について説明します。これは航空無線をモニターする際必要になります。各部署には複数の違った周波数が表示されていることがありますが、普通は最初にリストされている周波数が使われます。交信が混んできたりした場合に第二、第三の周波数が使われます。
CLR(クリアランスデリバリー)パイロットが事前に航空局に提出した飛行計画(フライトプラン)に対し承認(クリアランス)を与える。GND(グランドコントロール)空港内のエプロンや誘導路など、滑走路以外のところを走行する航空機にたいして許可を出す。TWR(タワー)航空機に対して滑走路への進入や離着陸の許可を出す。一番重要な役割を担う。
DEP(デパーチャーコントロール)滑走路から離陸した航空機を航空路(エアーウエイ)と呼ばれる空の航路へ誘導する。APP(アプローチコントロール)DEPとは逆に着陸のために航空路を離れた航空機を空港に誘導する。
RDR(レーダーコントロール)APPの周波数を使いレーダー情報に基づいて航空機を誘導する。
RDO(レデイオ)小規模な空港に設置されており、航空機を直接管制するのではなく、飛行場に離着陸する航空機に対し気象情報や使用滑走路、他機の情報を提供する。
ATIS(オートマテックターミナルインフォメーションサービス)飛行場および飛行場周辺を飛行する航空機にたいして離着陸に関する情報を繰り返しテープで流しているサービス。このサービスは全国の主要空港に設置されており30分毎に(天候等変更がある時は随時)気象情報などを放送します。他の周波数は航空機と交信がある時しかモニターできませんが、この周波数は何時でも何度でも繰り返し聞けますから、耳を慣らすのに役にたちますし、その空港の管制の電波が受信できるかどうかの目安にもなります。
エアーバンドを聞きたいけれど英語がちょっと苦手という人へのアドバイスは”習うより慣れろ”で、あとで説明する航空無線用語を知っていればあとはエアーバンドをバンバン聞けば聞くほど分かってきます。それでもという方に当たり前のように日本語が使われるエアーバンドを紹介します。”カンパニーラジオ”とよばれるものがそれで航空会社とその会社に所属する航空機が社内的な連絡を取り合うための周波数のことです。JALやANAは”ターミナル(近距離用)”と”エンルート(遠距離用)”の二つに分けて使っています。
ここではJALとANAの周波数を紹介します。
日本航空インターナショナル エンルート用 129.150 131.900
ターミナル用 129.225 131.200 131.850
日本航空ジャパン エンルート用 128.500 130.250
ターミナル用 129.375 130.100 130.175
全日本空輸 エンルート用 129.650 129.700 130.600
ターミナル用 129.100 129.475 129.850 130.450
ここで、パイロットハウス推奨のエアーバンドラジオ2機種をご紹介します。最初にアルインコ社製薄型カードサイズ超広帯域ハンデイ受信機DJ−X7です。特徴はまずなんといっても
そのサイズ(58x96x14.5mm)ですっぽり胸のポケットにおさまり、通常のアンテナを使わなくてもイヤホンアンテナ(イヤホンのコードがアンテナとして使われる)なので
普通の携帯ラジオを”さりげなく”聴いている感じです。空港内では最近ホイップアンテナの従来のエアーバンドラジオを持ち歩いているとよく空港警備の係員によく職質されることがあります。0.1MHz−129.995MH、長波帯(LF)から極超短波帯(UHF)までAM,FM,WFMの各モードをカバーします。航空無線に加え中波AM放送、短波放送からFM.TV(V/UHF)放送、鉄道無線、防災無線や行政無線などさまざまなユーテイリテイ通信が受信できます。
重量103g。使用時間(連続受信)標準リチウムイオン電池で約19時間。
サービス価格24,800円(メーカー希望価格29,190円)
次に今話題のアメリカ直輸入のエアースキャンSP−125を紹介します。その特徴は”ながら聴き”ができるエアーバンド専用のハンデイタイプです。”ながら聴き”のできるAM/FM以外はエアーバンドのみで最近では国産にはみられない航空無線専用の受信機です。航空無線5チャンネルがプリセットでき、AM/FMで音楽、スポーツ放送を聴いていても航空無線が入ると自動的にエアーバンドに切り替わります。無線専門誌”ラジオライフ”の徹底使用レポートでもSP−125は取り上げられ、エアーバンドは航空無線専用だけあって高音質でさりとて了解度を損ねることがない絶妙のバランスの”まろやかな音質”が確保されており、またAM/FM受信も国産にない高音質で性能もよいとのレポートを頂いています。ただ、FMはアメリカ仕様のため88−108MHzとなっており海外での使用では高音質の性能を発揮しますが残念ながら国内では沖縄限定のAFN(米軍放送)のFMしか受信できません。音楽を聴きながら狙った到着便、出発便を聞き逃がすことないSP−125はエアーバンドマニアはもちろん、空港での航空機撮影、空港で働く人たちに最適です。
主なスペック:受信可能周波数520−1700KHz、67.7−107.9MHz、118.000−142.975MHz。サイズ:62Wx156Hx37mm。重量:約360g(4AA電池を含む)
インターネット特別価格 34,800円(標準価格39,800円)
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これだけは知っておきたい航空無線用語
アクセプト(Accept)。。。を承認する。
アルテイテユード(Altitude)。。。高度(フィート)。
アプルーブド(Approved)。。。許可された。
センター(Center)。。。航空交通管制部。
クライム(Climb)。。。上昇。
コレクト(Correct)。。。正しい。
デイレクション(Direction)。。。方向。
デイセンド(Descend)。。。降下。
デイスクレッション(Discretion)。。。判断。
ゴーアヘッド(Go ahead)。。。どうぞ。
ゴーアラウンド(Go around)。。。着陸のやりなおし。
インストラクション(Instruction)。。。指示。
ランド(Land)。。。着陸する。
メインテイン(Maintain)。。。維持する。
ネガテイブ(Negative)。。。違う。
オンコース(On course)指定されたコース上。
プレゼント(Present)。。。今のまま。
プロシード(Proceed)。。。を目指して。
リマークス(Remarks)。。。備考。
リクエスト(Request)。。。要求する。
リストリクション(Restriction)。。。制限する。
セパレーション(Separation)。。。航空機との間隔。
ターミネイテイッド(Terminated)。。。終了した。
ベクター(Vector)。。。誘導する。
ビア(Via)。。。経由で。
ウイルコウ(Will comply)。。。指示了解
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